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CSテクノロジースタックが収益拡大のために欠かせない理由

テクノロジーの購買担当者には、ソフトウェアを購入する際に、明確なニーズ、迅速な価値、明白なROIがあることを確認するようにという圧力が強まっています。

このプレッシャーは、マーケティングやセールスの担当者にも当てはまりますが、カスタマーサクセスの担当者であればなおさらです。CSテクノロジーの購入には、さまざまな理由があります。これらの考慮事項を理解することは、CSリーダーが新しいテクノロジープラットフォームへの投資にゴーサインを出すか、あるいはスプレッドシートや分離したシステムでデータをマニュアルで繋ぎ合わせてやりくりするかの違いにつながります。

このブログでは、米Method Garage 社の創設者である Saul Gurdus 氏と 米NST Success Consulting 社の創設者である Nadav Shem-Tov 氏に、CS リーダーがカスタマーサクセスソフトウェアのプラットフォームを購入、導入し、効果を上げるために最善の準備をする方法について、それぞれの見解を伺いました。

なぜカスタマーサクセスは独自のテクノロジースタックを持つべきなのか?

Nadav:カスタマーサクセスは、マーケティングやセールスといった分野と比べると、ビジネスにおいてまだ比較的新しい機能です。多くの企業は、他の機能向けのテクノロジースタック(例:Sales Opsテクノロジー)を転用してCS業務に当てはめようとしましたが、それはうまくいきません。これらのシステムは、基本的に異なるように構築されています。カスタマーサクセス担当者の生産性を支えるデータ、インタラクション、プロセスは、これらのシステムには同じように存在しないのです。

Saul :カスタマーサクセスマネージャー(CSM)は、顧客に対する360度の視点を持つことが、社内の他のどの部署よりも必要であると強く感じます。CSMは成功のための司令塔であり、顧客に関する全体像を把握する必要があります。もしそれが手元にない場合は、データを取りに行く必要があるため、データを探すのに時間がかかってしまいます。CS専用のテクノロジースタックを持つことは正当化されますが、テクノロジーから価値を得るためには、そのテクノロジーに対応する準備が必要なのです。

カスタマーサクセスのテクノロジーソリューションを購入する適切なタイミングはいつなのか?

Saul :私たちは、このことを理解するために、40人以上のカスタマーサクセスのリーダーたちにインタビューしました。その過程で、企業がテクノロジーを導入する際にCSプログラム内で直面する課題について、怖い話を聞いたり、深く掘り下げたりしました。その結果、Gainsight社と共同でCS成熟度調査を公開し、企業がいくつかの質問に答えることで、準備が整っているかどうか、整っていない場合は、ソリューションを導入する前にデータ、リソースへのニーズ、組織の連携といった点に注意を払う必要があるかどうかを判断できるようにしました。

Nadav:CSテクノロジーを購入し、適用するタイミングは非常に重要で、組織の成熟度によって異なります。私は、購入前に戦略、指標、その他の重要なプログラム要素を把握することに時間をかけなかったために、購入したものの苦戦を強いられたクライアントを見てきました。また、導入に時間がかかりすぎた企業からも相談を受けることがあります。なぜなら、テクノロジーのセットアップと設定に時間がかかり過ぎると、ビジネスの成長というプレッシャーがかかっている状況では、それは本当に大変なことだからです。

今日のCSリーダーにとって、カスタマーサクセステクノロジーの最も重要な購入基準は何か?

Nadav:私が担当する企業では、ソリューションのスケーラビリティがよく話題に上ります。企業は、2つの観点からそれを検討する必要があります。もちろん、カスタマーサクセス戦略の変化と拡大に対応する必要があります。また、ユーザー数、他のビジネスシステムからのデータ取得方法などについても考慮する必要があります。CSテクノロジースタックを構築し、迅速に価値を生み出し、さらに成長できるようにすることは、今日ますます重要となってきています。

Saul :初期段階のチームは、ガイダンスを提供してくれるパートナーを求めていると聞きます。成熟度を高めるためのサポートを求めているのです。また、残念なことに、経済的なプレッシャーから、数年後に自分たちのニーズをサポートしてくれるベンダーが存在し続けるかどうかを評価するバイヤーが増加しています。

CSリーダーたちはどのようにスケーラビリティについて話し合っているのか?

Saul :私たちが話をするCSリーダーの多くは、スケーラビリティについて、自分たちのオペレーションをどのように拡張するかという観点で考えています。また、CSMの生産性を向上させるためには、チームに負担をかけず、燃え尽きさせないようにする必要があります。テクノロジーは戦略を補強し、実現するのに役立ちますが、テクノロジー単体から効率的にスケールする方法への答えが出るわけではありません

Nadavプロセスをきちんと定義することが出発点であり、そうすればカスタマージャーニー全体で一貫したサービスを提供することができます。プロセスの再現性から始めれば、テクノロジーによるスケーラビリティを引き出すことができるのです。

CSM にとって、CS テクノロジーを購入する際に譲れない機能は何か?

Nadav:まず、他のツールとの統合は必須です。他のシステムやチームからデータを取得できることは必須ですが、実行を期待する戦略を実現するために、主要な統合機能がどのように機能するかを確実に理解する必要があります。

もうひとつの重要な機能は、コラボレーションです。これらのツールによって、部門を超えたチームが顧客とのやり取りを可視化し、更新や拡張に関連する顧客戦略についてコラボレーションできるようにする必要があります。

最後に、自動化です。CSMの負担を軽減することで、CSMは本来の仕事である顧客の成功に時間を割くことができます。

SaulCSMのアダプションは、そのテクノロジーがインパクトを与えるかどうかを左右するものです。リーダーとして、CSMがシステムに魅力を感じるような機能は何かを知っておく必要があります。多くの購買担当者は、購買プロセスにCSMを含めています。彼らは、自分たちの生活を便利にする機能を素早く特定することができます。そうすれば、CSMは自分たちのチャンピオンとして、プラットフォームから価値を引き出すことができるのです。

CSリーダーは、CSテックスタックの成功基準として何を考慮すべきでしょうか?

Nadav:プラットフォームのアダプションの程度を測定することはできますし、それは重要なことです。しかし、それはより大きな枠組みの一部に過ぎません。また、NRR(Net Retention Revenue)のような主要な指標に関連する具体的なビジネス成果を定義する必要があります。ベンダーに、これらの成果を定義する手助けをしてもらい、その成果を確実に達成できるよう、長期にわたって測定する方法を示してもらうとよいでしょう。

カスタマーサクセステクノロジースタックを構築することは、持続可能な SaaS ビジネスを構築する企業にとって、もはや十分ではありません。CSプラットフォームを購入するだけでは成功はおぼつきません。SaulとNadavの二人は、CSテクノロジーの活用を始めるにあたり、以下のステップが重要であると合意しました。

  1. カスタマーサクセスジャーニーにおける現在の状況を正直に評価する
  2. 小規模から始め、システムから最初の価値を引き出すことに集中する
  3. システムの適用と使用を拡大する準備をし、システムも一緒に成長できるようにして、同じプロセスを繰り返すことがないようにする

いかがだったでしょうか?GainsightのCSテクノロジーにご興味のある方は、こちらのページを参照ください。