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デジタルCSプログラムの始め方 – AuditBoardの事例から

*本ブログはAuditBoard社のデジタルカスタマーサクセス担当シニアプログラムマネージャーであるZack Sigert氏とGainsightのDirector of CS StrategyであるTim Van Lewがウェビナーで対談した内容をベースに書き起こしています。

卓越したカスタマーエクスペリエンスを提供することは、すべてのカスタマーサクセスチームにとって不可欠です。しかし、適切な情報を、適切なタイミングで、適切なチャネルを通じて確実に提供することは、私たち全員が直面している「少ないリソースでより多くのことを行わなければならない」というチャレンジの中では特に難しいことです。

リソースを最適化しつつ、顧客エンゲージメントモデルの規模を拡大したいと考えているのであれば、先日のウェビナー*で共有されたヒントがよいスタートとなるでしょう。 AuditBoardのデジタルカスタマーサクセス担当シニアプログラムマネージャーであるZack Sigert氏は、大規模なプログラムで顧客セグメントに影響を与えるためのチームの戦略と戦術を共有してくれました。主なポイントは以下のようなものです:

  • カスタマーサクセスマネージャー(CSM)の負担を軽減
  • ライフサイクルの重要な瞬間をデジタルと1対多のインタラクションに変換
  • セルフサービスやその他のスケーラブルなコミュニケーションチャネルの力を活用

では、Zack Sigert氏とTim Van Lewの対談の内容を詳しく見ていきましょう。

1対多のウェビナーでシンプルに始めよう

デジタルを通じてCSMの役割を強化しようとする組織では、いくつかの方策を用いることができます。その一つは、1対多のウェビナーを実施し、以下のようなさまざまなトピックについて顧客を教育することです:

  • 顧客のTime to Value(TTV)を短縮するための簡潔なアクションアイテムを提供する導入計画
  • 製品が最大の効果を発揮するために顧客が達成すべき具体的なマイルストーンを計画するのに役立つアダプションプレイブック
  • 顧客の同業他社が貴社の製品やサービスでどのように具体的な価値を実現しているかを強調する検証された成果(VO)

AuditBoardでは、アドボカシーの高い顧客を特定したり、アップセルやクロスセルの可能性を分析したり、ヘルススコアに反映されるシグナルで顧客エンゲージメントを監視したりする業務調査を通じて、この種のプログラムの指標を追跡します。

デジタルタッチポイントを拡大するためのマーケティングとの連携

メールも大規模なCSプログラムの方策の一つとして重要です。ただ、大規模なCSプログラムにおけるEメールの使用に関する一般的な懸念は、顧客へ過剰な数のメッセージを送付してしまうリスクです。AuditBoardのCSチームは、マーケティングとの連携を考慮したアプローチで、この課題に取り組んでいます。

マーケティングチームと連携することで、コミュニケーションのタッチポイントを定期的に監査し、メッセージングを調整し、顧客のニーズに合わせたものにすることができます。インサイト、データ、顧客からのフィードバックをマーケティングチームに共有することで、顧客に届ける情報の重複を避けることができるため、デジタルスケールプログラムは冗長な情報を大量に顧客へ送付するリスクを最小限に抑えることができます。

メール、アプリ内、コミュニティ、その他のチャネルを使用してCSタッチポイントを拡大する適切なアプローチをとることができれば、企業は開封率、コンテンツエンゲージメント、コンバージョンしているイベントなどを測定することで、どのタイプのエンゲージメントが顧客にとって最も価値のあるものか判断できます。

専任のデジタルCS OpsとROIの向上

AuditBoardでは、大規模なデジタルエクスペリエンスの推進に重点を置いた専任のCS Opsへの投資を行いました。CSMの取り組みを強化し、タスクを合理化し、CSMが付加価値の高い業務に集中できる機会を創出することで、即座に効果とROIを得ることができました。

冗長な作業を自動化することで、CSMは顧客とのエンゲージメントや、リスクや拡大機会の特定により多くの時間を費やすことができるようになりました。特に、デジタルCS Opsプログラムは、ウェビナーへの参加とエクスパンションとの相関性など、明確な指標を追跡することができるため、これらの取り組みは収益に直接的な影響を与えます。

AuditBoardでは、このアプローチによって顧客体験が改善され、顧客維持率が向上し、アドボカシーの高い顧客の特定が非常に容易になりました。

今後のデジタルCSプログラムの拡張ロードマップ

AuditBoardは、その大規模なデジタルプログラムをさらに拡張することで、顧客のエクスペリエンスを継続的に向上させています。現在のロードマップは以下の通りです:

  • セルフサービスナレッジベースの導入
  • 定期的な対話型トレーニングセッションの開催
  • 顧客同士のコラボレーションを促進するコミュニティフォーラムの構築
  • 顧客からの問い合わせにリアルタイムで対応し、迅速に解決するためのAI搭載ツールの活用

昨年は、企業がカスタマーサクセスプログラムを効果的に拡張する必要性が浮き彫りになった年でした。プログラム構築において様々な要素を考慮し、適切な測定戦略を採用し、マーケティングと連携し、専任のCS Ops担当者のROIを示すことで、企業は長期的な成功を収めることができます。AuditBoardは、今後も大規模プログラムへのリソース提供にコミットしていく予定です。

大規模プログラムを担当するCS Opsについてもっと知りたい方はこちらのブログを参照ください。